1918年生れ。29歳で初当選。39歳、岸内閣の郵政大臣。43歳、自民党政調会長。44歳、池田内閣の大蔵大臣。47歳、自民党幹事長。50歳、自民党幹事長、54歳、総理大臣就任。56歳、総理退陣。67歳、脳梗塞。75歳、1993年死去。
「今太閤・庶民宰相・コンピュータ付きブリドーザー・闇将軍・キングメーカー」とニックネームの多彩さでは誰も及ばない田中角栄の語録から以下ピックアップ。
特に最後にある大蔵大臣就任時の挨拶は素晴らしい。
この人に関する書物は、家族・親族、秘書、記者・ジャーナリストなどが書いたものは多いが、残念ながら自伝や回想録はない。
- 選挙に僥倖などというものはありえない。流した汗と振り絞った知恵の数だけ結果が出る。
- 本当の雄弁は相手の心をとらえる。聞く人が、今日はよかったなと思えるような話をする。それが本当の雄弁というものだ。
- 役人は生きたコンピュータだ。政治は方針を示すものだ。
- 何をやるにしても、実力をつけながら、じっくりと進むことだ。
- 男は飲ませて握らせればすぐ転ぶから信用できない。女はこれと決めれば山の如しで変わらない。候補者のまわりに女が群がれば間違いなく勝つ。
- オレは中途半端な気持ちでゴルフをやっているんじゃない。早く歩く。体を絞って汗を出す。きのうよりきょうひとつでもスコアを良くする。真剣勝負なんだ。
- 相手の目を見て大きな声でキチンとしゃべろ。目をろくに見ず、風呂の中で屁をするような低い話し方はダメだ。
- 彼らの言い分に耳を傾け、簡潔明瞭な方針を示すことだ。手柄は連中に与えて、ドロは全て当方がかぶる。、、、名指しで非難せず、叱るときはサシでやる。ほめるときは大勢の前で褒めることだ。
- 人の悪口は言わないほうがいい。言いたければ便所で一人で言え。敵をつくることになる。そして悪口を言われても気にするな。
- 戸別訪問3万軒、辻説法5万回、これをやれ。やり終えたら初めて当選の可能性が生まれる。
- 私が田中角栄だ。小学校高等科卒業である。諸君は日本中の秀才代表であり、財政金融の専門家ぞろいだ。私は素人だが、トゲの多い門松をたくさんくぐってきて、いささか仕事のコツを知っている。一緒に仕事をするのは互いによく知り合うことが大切だ。われと思わん者は誰でも遠慮なく大臣室に来てほしい。何でも言ってくれ。上司の許可を得る必要はない。できることはやる。できなことはやらない。しかし、すべての責任はこのワシが負う、以上。