世田谷文学館で開催中の「詩人・大岡信展」

世田谷文学館で開催中の大岡信展を先日訪問。

生まれ故郷の三島の文学館を訪問したことがあるが、今回は「詩人」に焦点をあてた企画展。
1931年生れだから84歳。
両親は小学校の教員で、歌を詠む。父は歌人
四修で第一高等学校、東大国文科卒業。卒論は「夏目漱石論--修禅寺の吐血以後」。
その後、読売新聞に入社し、外報部記者として活躍しながら、詩業では詩作と評論の両輪を時代の先端でこなしていく。26歳、17歳で知り合った相沢かね子と結婚。
32歳、読売新聞を退職。34歳明治大学助教授、39歳教授。41歳、「紀貫之」で読売文学賞。56歳、明治大学を退職。57歳、東京芸大教授。58歳、日本ペンクラブ会長。62歳、東京芸大を退職。66歳、朝日賞、文化功労者。71歳、国際交流基金賞。72歳、文化勲章。73歳、宮中歌会始で召人。76歳、現代詩人会会長。78歳、静岡県裾野市に転居。

大岡信は、朝日新聞一面の「折々のうた」でよく知られている。
1979年1月25日から、2007年3月31日まで、実に6762回の連載となった。
48歳から始めて75歳まで27年間。
一回180字にすべての知識を凝縮。

「成功も悪くはない。悪いのはただ、飲めば飲むほど渇きを産む塩水なのだ、成功は」

以下、購入。
折々のうた 365日」(岩波書店
折々のうた」(岩波新書)。210字に加筆。

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世田谷文学館の1階では、「戦後70年と作家たち」も開かれている。
8月15日を迎えた作家たちの日記が並んでいる。
斎藤茂吉は「萬軍」という決戦歌集を編んでいた。
北杜夫の「楡家の人々」を再読しようと購入。