「幻冬舎オンライン」で『50歳からの人生戦略は「図」で考える』の連載が始まる

幻冬舎オンライン」というサイトで、本日から『50歳からの人生戦略は「図」で考える』の連載が始まりました。第1回は「発見!オンライン授業にすると生徒がサボらなくなる意外な理由」でした。

内容は編集部が選ぶのですが、どういう連載になるか楽しみです。

gentosha-go.com

----------

今日の行事はすべてZOOM。

・朝は近藤秘書とミーティング

・午後は、「大学経営本」のインタビューを受ける。1時間半。

・夜は、デジタルメディア研究所の定例ミーティング

ーーーーーーーーーーーーー

「名言との対話」9月6日。西村京太郎「人間、どこかで「なんとかなるサ」って開き直ることがないとね。リスクなんて考えてたら、結局は何もできませんよ」。

西村 京太郎(にしむら きょうたろう、本名:矢島 喜八郎(やじま きはちろう)、1930年9月6日 - )は、日本小説家推理作家

トラベルミステリーの第一人者で、十津川警部の生みの親として知られている。この分野は、鉄道ミステリー、旅情ミステリーなどいくつかのいい方がある。

東京生まれ。東京陸軍幼年学校に入学したが、終戦のため退学した最後の幼年学校生だ。復帰した東京都立産業技術高等専門学校卒業後、臨時人事委員会に就職するが、11年後の29歳で退職して私立探偵、警備員などを経て作家生活を始める。松本清張「点と線」を読んで、自分も書けるのではないかと作家になろうとするが、2年間は全く売れない。ベストセラー作家になったのは40代だ。

1999年夏に受けたインタビューでは「30年の作家生活で、これまで殺した人間はざっと1000人」と語っていた。同業の山村美紗の娘で女優の山村紅葉が「私の理想であり、お父さんみたいな人。ママがよく「あの人は小説は天才だけどあとは子供」と言っていた」と明かしている。

「家にいるときは毎日です。1日書かないでいると、元の20枚のペースに戻るのが大変なんです。1日1枚で終わると、翌日が大変」
「家にいるときは毎日です。1日書かないでいると、元の20枚のペースに戻るのが大変なんです。1日1枚で終わると

1996年、療養を機に神奈川県湯河原町に転居している。1999年に脳梗塞で左手が不自由となったが、執筆ペースは落ちない。結婚は2000年で、西村が古稀の70歳、相手は還暦の60歳だった。2001年に「西村京太郎記念館」をオープンする。隣は現在の自宅であり「矢島」という本名の表札が掲げられている。表は筆名、裏は本名という司馬遼太郎記念館と同じやり方だ。

私は2009年9月に西村京太郎記念館を訪問した。この時点で34歳から320冊のトラベルミステリーを書いていた。締切には遅れたことはない作家だ。全て手書きで、月に平均で400枚ほど執筆している。生原稿も展示されていた。鉄道のジオラマがあり、壁には著書がメンチン(表紙を見せながら並べる)となっており壮観だ。日曜日は13時から15時の間に、隣の自宅から現れ、サイン会を開くと係員から教えてもらった。

2017年に87歳のとき「フジテレビ系「超アウト×デラックス」に出演した。マツコから年収を聞かれると、「7億円です」と即答。これまでに590冊ある著書の売り上げを聞かれると、「400億円。でも、税金でかなり持っていかれましたよ」と本当のことを語る。

2019年4月に「東洋経済」のインタビュー記事を読んでみた。年間12冊の驚くべきペースで量産している。取材は2泊3日に決めている。でないと書く時間が無くなるからだ。写真は撮るがメモはしない。深夜0時から朝の5時―6時まで執筆、朝刊を読んで寝て12時に起きる。ノルマは1日20枚。年間4000枚。「一日書かないと、元の20枚のペースに戻るのが大変なんです」は習慣の本質を言い当てていると思う。執筆時はいつも「腹ばいで書いています。疲れたらそのまま寝られますし、楽です」。

鉄道ミステリーは、気をつけないと舞台の駅がなくなっていることもあるそうで、仙山線の駅がなくなっていたことがあり、クレームがあった。ミステリーファンからはないが、鉄道ファンからはしょっちゅうクレームがあるそうだ。気質の違いだろう。

旅情ミステリーの内田康夫の浅田光彦(ルポライター・素人探偵)は33歳、西村京太郎の十津川警部は40歳。どちらも歳を取らないのは一緒である。私は2017年に内田康夫の軽井沢の浅田光彦記念館を訪問したことがある。46歳から36年間で浅見光彦シリーズ116冊、著作合計163冊という怒涛の仕事量であるが、惜しくも2018年に没している。内田康夫と比べると、西村京太郎の多作のもの凄さがわかる。この人の作品は読んだことはないが、テレビでは西村原作のドラマはよく見ている。

「リスクなんて考えてたら、結局は何もできませんよ」か、、、。確かに人生はチャンスとリスクが表と裏でくっついているから面白いのだ。チャンスがあったら思い切って跳ぶことだ。失敗したら、それはそれで何とかなる。そういう気概でいかなければ、つまらない。「人生は愛と友情と裏切りで成り立っている」との西村の色紙をみたことがある。やはり辛酸も舐めたのだろうと想像する。

西村京太郎は2021年の本日で91歳となった。2019年7月で622冊を数える著書は、2年経ち650冊ほどになっただろうか。この人はいったいどこまで積み上げるだろうか。