影響力のあるメルマガ『ビジネスブックマラソン』(土井英司)で、『心を成長させる名経営者の言葉』が、本日の夕刻、「読み応えあります」として以下のように取り上げられた。
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こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、多摩大学特任教授であり、NPO法人知的生産の技術研究会理事長、久恒啓一さんが、名経営者の言葉とエピソードをまとめた名言集。
最近、実践系の本に興味があり、名言集の類はあまり紹介していなかったのですが、本書は人物・言葉のセレクトが絶妙で、実践を後押しする言葉がズラリ並んでいます。
ヤナセ創業者の梁瀬長太郎、サントリー創業者の鳥井信治郎、トヨタ中興の祖・石田退三、伊藤忠商事中興の祖であり、「繊維相場の神様」と呼ばれた越後正一、マガジンハウス創業者の清水達夫など
短い文章で、それぞれの人物が成し遂げたこと、エピソードなども紹介されているので、戦後有名経営者の一覧としても役立つでしょ
個人的には、事業やマネジメント、生き方のの勉強になる内容で、じつに示唆に富む内容でした。
さっそく、内容をチェックして行きましょう。
その人の幸せ、不幸を決めるのは、「でも」か、「では」だ(梁瀬長太郎)
「人生はとどのつまり賭けや。やってみなはれ」(鳥井信治郎)
「どうにかなる」という考えでなく、「どうなるか」を研究し、「どうするか」の計画を立てて実行することだ(鹿島守之助)
花は、いけたら、花でなくなるのだ。いけたら、花は、人になるの
金ができたら設備のほうへ回せ。人間で能率を上げてはいかん。
機械で能率を上げよ(石田退三)
「会社での8時間を懸命に働くのは当たり前である。当たり前でないのは、会社以外の時間をどう過ごすかである」(土光敏夫)
「技術屋は技術以外、事務屋は事務以外を勉強しろ」(土光敏夫)
「最もよく人を幸せにする人が最もよく幸せになる」(立石一真)
成功は窮苦の間に芽生えており、失敗は得意満面の間に宿る(越後
「逆境の時こそ、先見性と機動力を試すチャンスである」(越後正
【本田宗一郎】社員からは「オヤジ」と親しみを込めて呼ばれたが、このオヤジは「寝食を忘れ、親兄弟を忘れ、金銭を忘れ、名誉を忘れ、世俗の野心を忘れ、好きなことに思いっきり打ち込む」といった人であり、時には鉄拳で叱ったこともあった
会社がつぶれる時は、馬鹿が仲良くしているか、利口が喧嘩をしている時だ(磯田一郎)
リーダーというものは、下に対して俺を信頼しろというのではなく
松尾孝の創業理念は「未使用資源の有効活用。農工一体の精神。生涯一人一研究」であった
【中内功】※作字できないので通常の「功」で表記しています「時代の先を行く者は必ず石をぶつけられる。イエス・キリストだってそうだ。私は流通革命というはりつけにあって、常に石をぶつけられてきた」
時計の針は時間を刻んでいるのではない。自分の命を刻んでいるの
小を大に、大をトップに育てることこそ人生の快事である(水島廣
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個人的に一番刺さったのは、「時計の針は時間を刻んでいるのではない。自分の命を刻んでいるのだ」という安藤百福さんの言葉。残りの人生の生き方を考える上で、じつに良い刺激になりました。ぜひ読んでみてください。
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16日5時現在で、アマゾンの「ビジネス人物伝」で」2位に浮上している。全体でも1023位。
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・マスタ―ズ。タイガー・ウッズ14年ぶりに復活優勝。
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・PODCAST「ビジネスに活かす 偉人の名言」は、内村鑑三。
・ユーチューブ「LIFEHACK」。グーグルホーム、Twitter、FB、アップル、、。
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午前・午後:大学(多摩大総研)
・志賀先生
・松本先生
・ポッドキャスト5月分の録音を2時間。後藤新平。朝倉文夫。扇谷正造。竹内均。
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夕刻、日本地域社会研究所を訪問。落合社長、池淵さんと会合。
「憶良らも旅人も梅花の宴より「令和」とせしとはおもはざりしを」「初春の令月の令、風和ぎの和を新たな年号決まる」(久恒啓子)
「鮎川儀介」「全集」「コミュニティ・エンジニアリング」、、、
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「名言との対話」4月15日。今川乱魚「順不同能ある人が先に逝く」
今川乱魚(1935年?ーー2010年4月15日)は、川柳作家。
本名充。早大法卒。大阪で川柳を始める。999番傘川柳会会長。東葛川柳会最高顧問。東京みなと番傘川柳会元会長、番傘川柳本社幹事。(社)全日本川柳協会会長。日本文藝家協会会員。日本川柳ペンクラブ常任理事。川柳人協会顧問。北國新聞、リハビリテーション川柳欄、川柳マガジン「笑いのある川柳」ほか選者多数。第3回日本現代詩歌文学館館長賞、第9回川柳・大雄賞、第40回川柳文化賞受賞。
川柳は江戸時代の俳諧の前句附点者だった柄井川柳に因んだ分野である。うがち、おかしみ、かるみという3要素が特徴で、人情の機微や心の動きをあらわす。現在では口語、破調、自由律、駄洒落もあり、俳句のような約束事もない、自由な文芸である。
乱魚は相当な大物だったうようで、今では「今川乱魚ユーモア大賞」が設けれている。以下、乱魚の川柳から。
十回と妻の名前を呼んでない
シャガールの生きものたちは飛びたがる
ゼロ金利持たざる者は強かった
内視鏡胃はワイセツに脈を打つ
画面見て患者の顔を見てカルテ
本物のライオンは歯を磨かない
やや惚けただけをよほどの惚けにされ
よれよれの千円札を出す弔意
ロボットの犬と慰め合う老後
東葛飾川柳会代表の高校教師・江畑哲男は、正岡子規と乱魚の共通点を3つ挙げている。生きることへの執念、リアリズム重視、些事へのこだわり。子規の『仰臥漫録』と比較して『癌を睨んで ユーモア川柳乱魚ブログ』を紹介している。そして弔意を込めて「韻文の革新者の巨星墜つ」と結んでいる。
私は第一生命の「わらリーマン川柳」のファンである。毎年の大賞の発表を楽しみにしているが、一番の傑作は「無理させて無理をするなと無理をいう」だと思う。2015年に第一生命本館のマッカーサー記念室を訪ねた折に、一階のギャラリーでサラリーマン川柳の歴史をやっていた。2005年からの第一位の作品を掲載してあったのだが、改めて「無理させて、、」が一番との確信を持った。高校時代からの友人の松田俊秀君がビジネス川柳を詠むのだが、彼の「爺ちゃんの口癖いつも老婆心」(不良長寿)も傑作だ。
乱魚は「今川乱魚川柳ブログ」で発表を続けていたが、亡くなる4か月ほど前の2009年12月19日に発表した「順不同能ある人が先に逝く」がしばらく残っていたという。強烈な皮肉とユーモアが込められている名句だ。自分、そして自分の後の順番の人の「能」を問うている。辞世の句として後世を意識した、確信犯の川柳だろう。川柳、ここに極まれり、だ。