ディアスポラ

神保町で神田古書センタービルを探訪。一階から九階まで専門の違う古書店を歩く。上の階に行くほど怪しげな世界になっていく。「国史大事典」は145000円の値段がついていた。「福沢諭吉の手紙」(岩波文庫)と「日本を問い続けて−−加藤周一ロナルド・ドーアの世界」(岩波書店)と新潮新書1冊を購入するが、1000円でおつりがきた。いろんな人物を取り上げて現代への教訓にする、、。古本のインターネット検索、、。大学図書館、、。

15時から九段サテライトで地域活性化マネジメントセンターの会議。

16時20分からの本日のインターゼミの冒頭のミニ講義は、北東アジア。金教授の講義の後、寺島学長のコメント。

  • 日本にいる「在日」という人々は三つに分けられる。韓国を支持する「在日韓国人」、北朝鮮を支持するかもしくは親兄弟・親戚が北朝鮮にいる「在日朝鮮人」、そして韓国・北朝鮮の両国を支持するかもしくは日本への帰化人「在日コリアン
  • 上記すべてを含む在日コリアンは、1910年の日韓併合を機に誕生し、その数は100万人。今年2010年は日韓併合100周年にあたる。
  • 在日コリアンは、20世紀に植民地・朝鮮戦争・冷戦・朝鮮半島分断という歴史と戦争に翻弄され、朝鮮半島と日本との間に埋没した不条理の産物。
  • 世界の移民(ディアスポラ)。ユダヤ人1500万人(1500年の歴史)。華僑5500万人(500年)、印喬2500万人(300年)、海外コリアン700万人(100年)、日系260万人(140年)。
  • 韓国の北朝鮮経済研究は質量ともに充実。主要大学には北朝鮮学部を設置。行政機関、シンクタンク、大企業には必ず北朝鮮研究部がある。
  • 韓国の北朝鮮学会は400名。日本の現代韓国朝鮮学会400名の内、北朝鮮研究者は40名に過ぎない。
  • ワールドカップへの参加。韓国は1954年、北朝鮮は1966年、日本は1998年。
  • 古代日本と朝鮮半島白村江の戦い。「大和朝廷の原点は百済」という研究も。
  • 秀吉の朝鮮出兵で、日本は陶芸工を連れてきた。後に日本名を買い、日本の苗字となっている。島津藩
  • 古代には渤海日本海を通じた大きな交流があった。
  • サムソンなど韓国大企業は、日本の中小企業の投資に意欲。日本・韓国・台湾のネットワークが形成されつつある。
  • 多摩学の追求、人材交流などを通じ、アジアに視界をひろげること。
  • 意外な「関係」の発見が、気づきと目覚めをもたらし、何かをつくっていく。

各グループの討議が熱心に続く。

終了後、常連の金先生、菅野先生、長田先生に加え、中庭先生、趙先生、酒井先生、諸橋先生といつもの蕎麦屋で懇親会。