教授会。T-Studioで石川先生と収録。東京で人物館2館。日本興業倶楽部で寺島講演。

・10時:学部運営委員会

・10時40分:教授会:授業評価の表彰「インターゼミ」も。ホームゼミの考え方の大転換。社会的投資研究所の新設。、、、。

・13時:T-Studioで「名言との対話」の収録。石川先生と対談。座右の銘「一期一会」を巡って。17分。しばらく、女性シリーズでいこう。

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 ・日本橋三井記念美術館で「大名茶人 松平不昧」展。

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 ・東京駅の東京ステーションギャラリーで「イザベラ・バード」展。

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19時:日本興業倶楽部で寺島文庫リレー塾。第1回は寺島実郎「世界の構造変化の本質を考える」。

・経営は時代認識を深め進めること。知の基盤インフラが時代を見抜く目を育てる。

・歴史の鏡を磨く。20世紀とは?「1900年への旅:欧州・アメリカ」 戦後日本とは?「世界での連載。脳力のレッスン」 近代とは?「17世紀オランダ」。この1年はモンゴル3部作。モンゴル史観で西洋史観、中華史観の相対化。大英帝国との対比。

・ネットワーク型で世界を捉える。大中華圏(華僑・華人ネットワーク。連結の中国)。大英帝国(英語・英国法などのソフトパワーユニオンジャックの矢)。次にユダヤネットワーク。

・2018年の日本:ソト。GAFA+Mで364兆円・テンセントとアリババで107兆円、合計500兆円。ITXFT。ニューセブンシスターズ。デジタル専制。蛙跳び経済。夢にカネがつく時代。データリズムの時代。

・2018年の日本:ウチ。ものづくり国家日本の危機。技能オリンピック9位に転落。現場力・管理職・経営のゆるみ。中国の強大化(スピード感。2018年日本の3倍。不安と苛立ち。中国の強権化:2期政権の実績づくり:経済は6%後半成長(5割は政府のインフラ投資)。外交軍事で東ジアをグリップ(香港。台湾。北朝鮮)。北朝鮮問題では中国の存在感。中国は和戦両用。朝鮮半島の非核化「体制保証・米軍の引き上げ・経済協力」。日本は構想力において劣後。外交は失敗。大きなビジョンと構想を示していない。

・日本の内なる構造変化:2018年「65歳以上3500万人・80歳以上1000万人・100歳以上7万人」。2050年「65歳以上3800万人・80歳以上1600万人・100歳以上53万人。2045年の人口「東京と沖縄。秋田はマイナス40%。都市集中」。国道16号線上の団地。都市郊外型高齢化の深刻。ジェロントロジー高齢社会工学)!100年人生と異次元の高齢化の日本がモデル。高齢者を活かしきる戦略。

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「名言との対話(平成命日編)」5月30日。粕谷一希金は遣えば無くなるが、頭は使えば使うほど良くなる

粕谷 一希(かすや かずき、1930年2月4日 - 2014年5月30日)は東京府出身の日本の評論家編集者、出版事業家。

名刺一つで総理にも乞食にも会える仕事はほかにはない仕事であり、苦労も多いが自由を満喫できるのが編集者であると考え、粕谷一希は生涯一編集者として過ごした。「編集とは筆者とテーマの選択的構成である」と定義した粕谷は、イデオロギーを嫌った、保守感覚と現実主義の潮流を築いた名編集者だった。

大学を卒業して大正時代に花開いた中央公論社に入社。「中央公論」、「婦人公論」、「思想の科学」を経て、「中央公論」のデスク6年、そして1967年より編集長(3年)と、23年間を中央公論社で過ごした。この間、永井陽之助高坂正堯萩原延寿山崎正和塩野七生庄司薫高橋英夫白川静などを世に送り出した。塩野七生も最初に『ルネサンスの女たち』に中央公論に書かされたし、寺島実郎も粕谷が目をつけて中央公論にデビューさせている。粕谷一希は名伯楽だった。

1978年退社後も、1986年『東京人』編集長、『外交フォーラム』。1987年、都市出版社を設立するなど編集の道を歩む。

雑誌連載が単行本になった中で面白かったのは松本重治『上海時代』と石光真人『ある明治人の記録--会津人柴五郎の遺書』であったと粕谷は回想している。私は粕谷の編集とは知らなかったが、いずれも熱中して読んだ名著である。

「戦後論壇は、京都人の梅棹忠夫と大阪人の司馬遼太郎が制覇した」という粕谷は、その流れをつくった人でもある。2008年に大阪で開催された「梅棹忠夫先生の米寿を祝う会」で、粕谷は私の席の前に座っていた。この人があの粕谷一希かとある種の感慨を覚えたことがある。

「偉大なことをするのは、素人が多い」「どのような栄耀栄華を得ようが、若き日の旧友の眼に耐えられない人生は空しい」

筆者や作家の粕谷像は「賢者の風格。叡智の言葉。良き書生。編集者が死ぬと時代が変わる」などである。名編集者・粕谷一希の人物が匂うようだ。

 「頭は使えば使うほど良くなるは夫人が観察した粕谷の口癖である。「日本が知的になるには、本を大事にするということから始めなければならない」、そのことが日本人を知的にすると信じていた。粕谷一希は、編集という天職を全うする中で、優れた人物との交流を続けながら、自らの生きた「時代」と格闘したのである。

 

編集とは何か