NHKラジオのアーカイブとストリーミングを通勤や車中で聴いている。面白くてかつ内容が充実している。最近視聴したものは以下。
・俳句の革命児・正岡子規の「写生」
・子規の後継者・碧梧桐と虚子 明治後期
・「ホトトギス」黎明期と自由律が求めた「真実の人生」大正期
・「ホトトギス」黄金期を築いた「四S」 昭和期」
・戦争一色の俳壇と何気ない日常 戦中期」
- NHKカルチャーラジオ「かなしみの哲学 死者と共に生きるということ(若松英輔)」。以下第2回までを聴く。
・「大震災という経験。神谷美恵子と「生きがい」について(『生きがい』を注文)
・「先人たちの言葉「内村鑑三と「その弟子たち」(まだ読んでいない内村鑑三の著書を注文)
「副学長日誌・志塾の風」170519
ビジネスコミュニケーションの6回目の授業:「大学生の国語力低下を憂う」の2回目。実習と全体発表。写真は図解に静かにそして熱心に取り組んでいる姿。
・橘川先生:京都の報告。次回の対談の日程とテーマ。未来学会。
・バートル先生:モンゴル
・杉本係長:スピーチコンテストへの問い合わせ
・事務局との定例ミーティング:多摩大出版会。多摩大モデル。講義日。、、、
・飯田先生:「名言との対話」について
「名言との対話」5月19日。賀来龍三郎「情報化社会にあっては独創力こそ人間としての存在理由になる」
賀来 龍三郎(かく りゅうざぶろう、1926年(大正15年)5月19日 - 2001年(平成13年)6月23日)は、日本の経営者・実業家。九州大学経済学部。キヤノン元社長・会長・名誉会長。キヤノンカメラを大手情報機器メーカーに成長させるなど「キャノン中興の祖」と呼ばれている。
大分県中津市育ちであり、母から優秀な賀久三兄弟の話は聞いていたから親しみがある。以下本人が語るエピソードには、情報化社会を牽引した名経営者の資質がみえる。
「面接試験で趣味を聞かれ「麻雀です」と答えました。すると、御手洗(毅)社長の機嫌が悪くなった。徹夜で賭け事をするのはけしからん、というわけです。家庭麻雀に慣れ親しんでいた私は思わず、「麻雀のどこが悪いのですか。私は賭けも夜更かしもしません。」などと反論しました。御手洗さんはカッと怒りだした。キヤノンを諦めて次の就職先を探しました。ところが、社長が「不合格」と言ったのに、他の役員は全員「合格」。多数決で入社が決まりました。役員が社長と反対の意見を述べ、それが通るなんて面白い会社だなと思いました」
「多角化のために電卓事業に乗り出すべきだと進言し、御手洗(毅社長)さんから反対されました。御手洗さんはソニーの井深大さんに相談し、「電気関係に出ると苦労しますよ」と忠告されたらしい。井深さんは善意でおっしゃったと思いますが、今度は私が怒り「なぜ自分の部下が言うことを聞かず、他社の助言に従うのですか」と食って掛かりました」
「与えられた仕事の分野では、世界一になるんだという意気込みを持て」と社員を叱咤した賀久龍三郎本人はカメラのデジタル化の推進、コピー機、プリンター、ワープロなどの新規事業を立て続けに創出し、多角化でキヤノンの業績を伸ばした。確かに新規事業を継続して収益源にした賀久龍三郎には独創を語る資格がある。情報化時代になって人間にはどういう存在理由があるのかという問いを発し、それは「独創力」であると賀久龍三郎は喝破した。最近話題になっているAI時代に人間は何をするのかという問いと迷いへの明確な解答だ。